1970年代始めの過激派左翼運動にかかわる若者の物語。
優しさの中にナイフを隠し持って、現代の自分を持てない若者像を浮き彫りにしているかのような悲しく腹が立つ創り方になっている。
年数が舞台上に映し出されるのですが、正面2列目からも見えないので、キョロキョロしてしまいました。こるのはいいが、客には優しくない。サイド席の人は見れたのでしょうか。「見えない」ストレスは嫌いです。
僕自身生まれていない時代なので、内ゲバといった暴力的な行為をしていたことはリアルには知りえない。
腹の立つほどの情けない男を佐々木誠(匿名劇壇)さんが実に情けなく滑稽に演じ切っているのは得意技のようにも思えてきた。
呉城久美(悪い芝居)さんのどこか色気のある女は魅力的に映る。
僕の中ではこの二人の物語だ。
物語は淡々と進んでいくのだけれど、最後に出てくるパーティーガールが他人事のように三人(もう一人運動に暑苦しい男がいる)を馬鹿にする。何を馬鹿にすることができるのだろうか。自分の胸に手をあてて、自分のしてきたことを考えてみろと言いたいばかりに怒りが込み上げてきた。
今を生きる若者を誰が馬鹿にできるのか、必死に生きようともがく人を笑う権利がやつらにあるのか。このお芝居を観て、強く思うところです。
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