2015年5月10日日曜日

056 プロデュースユニットななめ45゜ 白木原一仁ソロマイム公演「for スマイル」

全編マイムで一人で60分演じ切る公演。
その役者の力に圧倒されてしまう。
強力な力技というよりも、ものすごく丁寧な創り方でマイムの表現の幅を広げてくれる作品。

観ながらどこかで観たことがあると思っていたのですが、それもそのはず一人芝居フェスで拝見していたことを観劇後、教えてもらって気づきました。

内容は「つみきのいえ」という絵本なりアニメーション(確かアカデミー短編アニメ賞を受賞しています)なり見てもらえば分かります。一人の老人の人生を走馬灯のように駆け巡っていく名作。

60分という長時間を言葉なしでマイムだけで表現されることは本当に苦労されたと思いますが、冒頭のシーンだけで、その世界観に引き込んでくれます。ほとんどのお芝居でそうですが、どこかで気が緩んで眠くなったりしますが、この作品にも正直ありました。どこを観せたいか、何を感じてほしいかの難しさは自分の好みもあるのだろうなと思い、観ています。(この作品に限った話ではありません)

役者の身体一つで必要最低限な音照のみで、そこに何があるのか、どんな物語が展開しているのかを観客の想像にゆだね、観客とともに描き切る力があるのは役者力なのだとも思います。まだ観劇したことがない人、マイムって大道芸のひとつでしょとか思っている人にぜひ観てもらいたい作品でした。

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